COREPON.COM 株式会社 組織活性化研究所
ANALYSIS SOLUTION CASE STUDY VOICE INFORMATION
コラム 先生のやぶにらみ セミナー・講演 最新情報 SECRETARY DESK
多変量解析
TOPANALYSISデータマイニング多変量解析第1回
多変量解析第1回
←なし →第2回
多変量解析とは?
 アタマの良さは腕の太さで決まる。
 こう書いたら、「筋肉番付」を放映していたTBSは大喜びするかも知れない。
テレビを見て馬鹿になるとは評論家たちから言われていたけど、アタマが良くなるとは ディレクターも知らなかったでしょうに。


相関図
 これは統計学では有名なトリックなのです
 アタマの良さを表す指標のひとつにIQ(知能指数)があります。これは簡単に言えば、実年齢と精神年齢との一致度といえばわかりやすいでしょう。もっと簡単にいうと、「小学生なのに中学生のような考え方をする」子どもは、マセている子と言われました。IQの高い子です。


 幼いのにそんなことまで考えつくのか。ずいぶん将来が楽しみだな、とかの会話が IQの高い子どもの周辺では交わされていると思います。
 反対に中学生や高校生にもなって小学校低学年の児童のような行動・発言しかできない人は、 まぁ、オツムが足りないといえます。
 最近テレビに出てきてピョンコピョンコ学芸会のように歌ったり踊ったりする芸能人は、はっきりいってオツムが足りず、オムツを愛用しています(まあ、そんなもん)。


 IQトリックのことをばらしてしまいます。
 実は腕の太さは年齢とともに大きくなります。全国的にみて、一学年では140万人とかでいうと 10歳の子どもの腕の太さの平均は、9歳の平均より大きいものなのです。


 この関係は相関係数という数字で、だいたいr=.86くらいあります。強相関にある水準です。精神年齢は実年齢にも比例します。r=.88くらいです。つまり、子どもは歳を取っていくほどに精神年齢が高くなり、腕の太さも大きくなっていくことが 平均的にいって明白なのです。


 ですから、ホントのことを言いますと、「同一学年では腕の太いほどバカ」という傾向も見られます。
体育バカっているでしょう。それで腕の太さがアタマの良さと関係するというトリックができ、馬鹿なテレビ制作者が喜んで オマヌケ番組を作るのです。世のお母さんがた、間違ってもわが子の成績を上げたいと思っても、 ああした筋肉番組に出させてはいけません。


 このように、XとYとの単純な関係だけではゴマカシが多いので、一度にいろんな関係を ドサッと調べて、何がどう影響しているかを明白にすることが『多変量解析』なのです。
やっと日本でも、最近、注目されてきだしました。
 これまでの経済学や社会統計は、ほとんど単純集計でしたから、『真犯人』をつかまえられず、 アーでもないコーでもないと、無駄な論議を繰り返していたのです。


 ここでは、年齢と腕の太さとIQの関係を説明しましたが、さらにH本の購買額、携帯通信費など 人の『成長』と関係すると思われる要素すべてを、ドカンと一度にぶつけるのです。 それで『多変量』といいます。


 数年前でしたか、ヤクルトから阪神監督になったとき、野村とかいう人がフィーバーしました。阪神百貨店は関連グッズが売れて社会現象になりました。その年に国家公務員になった新卒者に 「どんな上司が理想か」と人事院で調べたところ、大阪でフィーバーしているその元監督でした。その後の彼と妻をめぐるスキャンダルは有名なところです。


 新しく国家公務員になった人々が、どうしてあんなお騒がせ夫婦というか監督が好きだったのかもっと掘り下げて聞けばよかったのに、天下の人事をいじり、公務員の給与におせっかいをする人事院は単なる単純集計で済ませたのです。あーあ。彼らに賞賛を与えた人たちは、いま恥ずかしくてしょうがないでしょう。ね、単純集計なんか信じてはいけないのです。


 ある発言をした人は、同時にどんなことをし、どんなことをしないのか。
 野村夫婦を賞賛した公務員は仕事もできず、机で眠りこけているダメ人間だったかも知れないのです。そんな公務員が多かったから、野村元監督が選ばれたと言えないでしょうか。僅かながらいるキレル公務員は、あのとき理想の上司に誰を選んだのでしょう。


 こうしたことを簡潔に答えてくれるのが多変量解析です。
ページの先頭へ
(C) Soshiki-Kasseika Kenkyusho Inc.