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近未来が予測可能!?
 私のホームページにある「コラム」で、Yahoo!がADSLに進出していった顛末騒動にふれました。そのとき、わずか数カ月先の時間幅でしたが、未来のありかたが見えたとの経験を話しました。
 ある技術を使うことで、新たに大暴れすると予想されるモンスターの卵を次々と追跡できたからでした。

 人間はよほどの特殊能力がないかぎり(そんな人はまず居ません)、将来のことを見通す力はないと私は思っています。


 だのにそれができたのは、Yahoo!へADSLを申し込んだ大勢の人々が、「接続できない」ことの不満を書き込んだクレームを丹念に追いかけたことがキッカケでした。


 ならば、方法によっては近未来を予測することが可能なのでは。


 そう予感し、そして確認できました。


 まだまだ限られた状況の下でのラッキーさもありましたが、私たち組織活性化研究所ではある環境を整えたとき、顧客や生活者たちの意見を丁寧に聞き込んでいきさえすれば、次々と変化する人々のニーズ、願望、苦情などの意見が時間経過のように見えてくると実感しています。


 超能力もない私たちが、どのようにしてそんな未来洞察力のようなことができるようになったのでしょうか。
 それはナレッジ技術のおかげでした。発見された複数の重要ターム(用語)を多次元尺度法(MDS)という計算によって、過去・現在・未来と配列できるのです。


 重要なタームは大勢の発言から発見されます。これらは既知のものです。
 それらを、ごく客観的に統計学をもちいて併用率や類似度を調べていくと、相互の関係から未知の構造が見えてくるようになりました。既知の用語から未知のナレッジ(知識)が生まれる。
 なんとすばらしい発見だろうと思いました。


 ところが私たちと異なる方法でナレッジ・マネジメントを自称している人々は、ただ指定語が含まれる文章やファイルを検索してくるだけです。
 該当するデータが多すぎれば、それらを読了する時間がムダになります。反対に数件しか該当しないと、それらはデータでなくなります。


 たとえば「広島」「農産物」「不適合」で200万件の全書き込み文書から検索したとします。該当した文章が3000レコードあったら、それはそれで、そこからさらに深掘りが必要になります。


 なかなか求めている「宝」にたどりつけません。
 で、そこから更に絞り込んでいきます。「今月」を追加したら急に5件に減りました。これでは個別なデータになりすぎ客観性が低下します。


 文章の検索をして、指定したキーワードに合致した該当率が○○%だといっても、そこからはなんの未知の発見ができません。
 こういう方法は「労働」です。分析でなくて言葉探しのチカラ仕事でしかありません。


 ナレッジでなくワークなのです。
 既知の言葉から既知のモノを集めてくるだけでは、むしろ知らないほうがいいケースはたくさんあります。


 昔の人が処理した方法では今日、正しくないことだらけ。
 いぜん困った経験があったから改善したのです。で、そうした違反や問題が二度と自分たちに再発しないようにと工夫した結果形態なのです。


 そんな昔の処理作業をホジクリ返して得られるものは、忘却のため失念していたコトくらいです。忘れるような作業は、なくて結構。
 統計学に親しみを感じることができる人は、次のことを確信しています。


 多変量解析のひとつ因子分析を用いると、単なる見かけ上の整理だけでなく、背後に隠れている潜在的な要素を発見できる。
 主成分分析では整理までしかできませんが、主因子法を使うと、意外な関係を知らされることが往々です。


 ね、こうした数学的な方法をつかって、私たち凡人でも、近未来がみえそうな位置につけるようになりました。ワクワクするでしょう。
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