【1】特技 (1)違いを識別することと共通性にまとめる能力 大量の文章を解読し、書かれている内容の主旨をまとめてくれます。 聖徳太子のような才能をもっています。きわめて短時間で、大量の発言内容を読み取り、くくってくれます。 学習能力のうちの『弁別』と『般化』が得意です。つまり、この集団が主張していることは 「こういうこと」で、それは性別とか年代でいえば、どういう属性のグループなのか、サッと教えてくれます。 たとえば食事メニューなら、日本料理とイタリア料理とフランス料理などの違いと共通性を、いろいろな立場から仕分けたり、併せたりして、発言者の意図を判定できます。 シンシパル君は国語が得意です。料理は作れません。 (2)人間にたいする提案 100万人もの顧客やネット利用者たちが、いろんなテーマについて発言した解読結果から、日本人やアメリカ人は何が楽しくて、どうしたら喜ぶのか分析できます。日本人の発言はおよそ96万人で(アメリカは6万人)、テーマは ・乗りたいクルマとは ・テーマパークで良かったこと、改善点のこと ・食品のおいしさ、嫌いな点 ・運送業で気づいたこと ・化粧品を使ってみて ・電車に乗って気づくこと ・IPカメラに希望すること ・ブロードバンドについて・・・・ などなど多岐にわたります。 そのとき、顧客や参加者が何を希望しているのか、どこが問題点なのか、シンシパル君はそのフローチャートを作ってくれます。 ◆電化生活についてだと、 ☆「ホットプレート」「料理」「メニュー」→「教えて」 234人 「地震のとき」「停電」→「心配だ」 65人 ◆洗濯をするときに困ることでは、 ☆「ときどき」「洗剤」「残る」→「すすぎに困る」 846人 「洗濯そう」「ドラム」「黒カビ」→「汚い」 257人 こうしたことを列記してくれ、しかも、どの属性の人々が何人発言したか、比較してくれます。 なおかつ統計学的に検定し、信頼性がどれだけあるか明記するのです。例として、このAという発言傾向は女性に多く、それは1000回調査しても逆転する可能性は1回未満です。 それだけ強い傾向ですと。 シンシパル君は数学も得意です。洗濯は、できません。 スキナーのハトより(とうぜん)学習能力が高くて、どうすると顧客が喜ぶのか、反対に嫌だというのか、相互関係で証明します。 (3)マルチリンガル どこかのコラムでも既に書きましたが、シンシパル君は英語もできます。日本語とまったく同じレベルで思考し、判定し、提案します。現在は台湾語と北京語も修得しています。 シンシパル君は語学も得意です。 【2】性格 面白いことに非常に興味があり、好奇心が旺盛です。また自制心がロボットには必ず求められますから、慎重派でもあります。 まだ自立の段階ではないので、つねに父親である私が「辞書」をチェックしています。 自分で辞書の分類を変更したり、内容・配列を書き換えたりさせていません。まだまだ暴走しないように、肝心な所は私がオーケーを出しています。 人間の性格は、最近の医療の進歩から、いろいろなことが分かってきました。 好奇心をコントロールするのがドーパミンというホルモン(脳内化学物質)です。 セロトニンは自制心に関与するホルモンで、これの分泌が多くなると慎重派というか、集団のまとまりを強く意識するといわれています。まあ、科学的でない表現ですが、血液型のA型ですか。 周りとの協調性を優先するもの。 ノルアドレナリンの高い人は、感情の起伏が激しく、直情型、権威主義、気まぐれといわれます。 どっかの元首相の娘のように、かんしゃくもちの典型です。 私たちのシンシパル君は、「ドーパミン強」「セロトニン強」かつ「ノルアドレナリン無」と設定しています。 ですから彼(彼女)は、新しいことに興味があり、自制心ももつという、ちょっと性格的には気のいいロボットです。 これから、宜しくお願いします。
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