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2012.05.13 「特売日と値下げ幅」

 あるお店では、大豆加工食品の特売日を年間をとおし月曜日に設定していた。そこで特売日の販売数と売価を調べてみたら、値引きしたほどに集客効果はなかった。値下げしても増客が見込めるからと実施したのに、ちらしや広告などを考えると実損を被っていたことが判明した。
 しかし地域での競合店舗どうしの乱売合戦を考えると、値引き幅を緩めることができない。製造するメーカー側にも業界シェアー確保の目的があり、お店からの申し出(血の出るような安さ)に応じざるをえなかった。
 他の大豆加工食品メーカーも乱売合戦に呼応して、ついには消費者は異常な安さに値段設定された状態を「当たり前」の価格とみなしてしまっていた。ベトナム戦争でのアメリカ軍とベトコン・北ベトナム軍との消耗戦である。近代兵器に優れていたはずのアメリカ軍は知ってのように泥沼戦争のすえ、1975年に敗北撤退した。
 このことはよく「ゲームの理論」にたとえられるが、解決策は思いきった決断しかなく、それは相互に「信頼」しあえる関係を構築することだった。ところが東日本大震災が発生し、復興の呼びかけのもと「絆」が尊ばれるようになり、幸いなことに乱売合戦はしだいに収束しかけている。
 ここまではよくある話で、教科書的なエピソードだ。
 私たちはそこで、特売日にはどのくらいの値引きが集客に有効で、その特定商品だけでなく店全体としての利益を見込めるのか、特売と価格の効果関数を作成してみた。価格帯というとコンジョイント分析がよく用いられるが、今回は1年間の実売データ(1500万個の買い物カゴの中身=商品)であり、もっとも説明力のある重回帰分析で実施した。
 その関数で各メーカーの各ブランドを価格・販売数の関係をみていくと、各社の価格設定への思惑が透けてみえてくる。シェアーの獲得・維持、そして実利。他社が割って入ってこないようにしつつ、利益を出したい。できれば他社の販売面積を分捕りたいが、またベトナム戦争のように泥沼化するのもいやだ。さて今後はどうなるのだろう。私が指揮官ならば、アアして地域支配を実現するのだが・・・。
 ともかく重回帰分析(科学的だが変数設計が難しい)を使って、コンジョイント分析(ちょっと荒いがなぜか世間ではイージーに使われている)のように価格設定のために使用する方法ができたことを説明した。





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