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2007.05.05 「ロイヤルな顧客に育てる」

 購買履歴データをマイニングした。過去3年間にわたる90万件を時系列的に、また販売する全商品を横断的に徹底分析した。すばらしい発見(仮説)が得られた。で、それならばと続いて120万件の別データでも、まったく同じ結果が確認された。

 提供してくれた会社は、これまでの記録から顧客群をそれなりの方法で分類していた。たとえば、購入回数が多くて金額も多い顧客を最上位の「ロイヤル」とし、もっとも下の「トライアル(お試し客)」までの5段階に設定していた。商品は身の回り品と分類される高級品で、月に1〜2点がせいぜいのものである。

 90万件の売買レコードを時系列的に追ってゆくと、そこからは顧客からの雄弁な自己主張がみえてくる。テキストマイニングがコトバをもちいた自己のライフスタイルの表現であるとするなら、購買履歴は商品を通した自己主張に他ならない。

 たとえば衣料品でいうと3月にカラフルなスプリングコートを購入、4月にはハマトラ風のカーディガン、5月はアイビールックのシャツ、6月は六本木ヒルズ・スニソ(ホリエモンらIT長者がつとに愛用!)を買ったなどとしよう。こういった同一個人の履歴から、顧客を使用商品での主張ととらえ、文章での自己主張と同じように、モノを介した表現とみなすことができるのだ。

 マイカーならば最初はカローラ→ついでカリーナ→それからマークU→いつかはクラウンという人生遍歴にも通じるだろう。ちょっと古いか。こだわりついでに言えば、セリカの位置づけに楽しく悩みたい。家電なら16インチ白黒テレビ→19型→カラーTV→液晶→プラズマというような電気製品の移り変わりにも説明できる。あなたはどんな変遷をたどりましたか。

 その全国的に有名な身の回り商品のメーカーさんには、約2000点の商品があるが、これを顧客の購買履歴で分類していくと、同時代的に顧客を横断してみると40通りの好まれ方・使用タイプがあり、また視点を縦断的に移し時間経過とともにどんな変化があるか追うと、彼らが小道(パス)を経過して移っていく様が図示される。いわば時系列にみれば顧客の主張は互いに離れたり交差したり、顧客の表現模様は離合集散・紆余曲折している。

 また、これもマーケティング的に面白いことだが、今回はたまたまアンラッキーにも短期に離脱した顧客だったが、そのきっかけと推定される直前に何を買ったか、それが離脱につながったのかを知らせてくれる。各年ごとに売れ筋は変わっていくが、セットで買われる商品はどれとどれというように明確にみえる。不思議なことに、そうした流行とは別に、運良くロイヤルな顧客になっていく顧客はどんな買い物をしたかということが見事に商品で分かれていく。

 必ずしも、各季節・年の流行トップ商品ではなく、ある商品を買ってくれる顧客群は、長く、繰り返して居つづけてくれる商品があり、それはコレとコレとか。ヒット商品はむろん大事なこと。しかし長いロイヤル顧客に育てる商品は必ずしもそれではなかったりとかがはっきりと見えてくる。

 「バスケット分析」は単なる買い物篭でのセットであったが、これは時系列でみた買い物のつながりを見つけるもので、ビールの隣でオムツが売れるという瞬間販売の発見器でなく、ライフタイムでの好まれ方を発見する分析法だといえる。





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