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2011.02.05 「【テキストデータ分析】 スマートフォンの不満は?」

 前回のエントリーは「パンフレットによる携帯4社の判別分析」でしたが、今回は、利用者の発言(文字情報)を分析してみました。
 図を大きくしたいときは図をクリックして、戻したいときは「閉じる」を押してください。文字が読めます。

 カカクコムに書き込まれていた携帯4社のスマートフォンについての操作性や使用感について、約3500名があれこれ感想や評価を書き込んでいました。機種名もあり、また満足度は数字の5点法で記入されていました。
 3500名の評価文章を主成分分析にかけると41因子が抽出されました。発言数が多い順に、上位15番までを提示すると次のようになります。

順番 人数 主成分からえられた発言内容
1 1642 文字 変換 入力 慣れ 問題 ない
2 1559 ボタン 操作 押して キー 違い 慣れ
3 1458 画面 表示 綺麗 液晶 驚きました
4 1308 呼出 音が 音楽 着信 スピーカ 聞こえない
5 1281 通話 音質 問題ない 聞こえる クリア
6  886 全体的 悪い 評価 バッテリ
7  866 大きく サイズ ポケット 携帯 小さい
8  852 デザイン 満足 個人的 全体的
9  793 デフォルト機能 本体 対応 必要 携帯
10 762 ネット メール 着信 PC 出来る
11 758 前の 機種 ガラケー 変換
12 746 デザイン 良い 驚きました 液晶
13 737 前の 同じ PC 携帯 ガラケー
14 719 全体的 スマートフォ 初めて 慣れ ガラケー
15 692 押して 便利 しやすいです メニュー

 はじめてのスマートフォンであり「文字変換に手間取ったが、慣れれば問題ない」とか「ボタン操作に慣れが必要なこと」とか「画面表示の液晶がきれいで驚きました」とかの記述内容が採取されました。
 これをテキストマイニングとか称する子供おもちゃツールにかけると、「文字」「液晶」「デザイン」「メール」などの用語数が何個と表示されるそうです。最大6タームを用いて意味内容の文章にした私たちの分析法と大きくことなります。この表現のほうがずっと理解しやすいといわれるのがお分かりいただけるでしょう。
 このマーケットボイス分析のよさは定性情報である書き込み文章を、多変量解析できることです。前回おみせした判別分析は、集団の違いを判定するもので、書き込み文章の内容と頻度がどうなっているか図示してくれます。今回は重回帰分析をもちいてみました。
 重回帰とはY=aX1+bX2+cX3+.....定数、に描かれるように左辺に目的変数(Y)を置き、右辺にその原因と思われる要素を配置して、Yに大きく影響するものを特定しようという方法です。携帯4社の機種ごとに使用感や操作性を記入したついでに、満足度が数字になっていました。その満足度をYにして、記述内容を右辺のX群にしました。どんな書き込み内容だと満足度が高く反対に不満が大きくなるのか見ていこうとしたのです。
 その結果が上の図でした。ここでは満足度の低いものを逆の表現にして「不満」としましたが、実際は満足度の低いことは何かを示しています。各文章の上部にauやSB、do、wiと記してありますが、それらはキャリアの記号です。
 不満のトップから4位までを独占したのはauの機種についてでした。「全体的にデザインがよくない」「バッテリーがとにかくいけない」「液晶画面が不具合」といった意見がとりわけauに寄せられていました。また「デザインがよくない」はwillcomにも目立った不満内容でした。
 満足度の高いほうはここには掲示していませんが、トップはSoftBankのiphoneに対しての意見で、「全体的に満足している」といったものでした。またdocomoにも動きがサクサクしていることなどにユーザーは満足しているようでした。
 約3500人の書き込み人数でしたが、各人が「画面」「操作性」「通話」とかにあれこれ文章を書いていて、つごう3万5000文にも上りました。こうした発言をらくらくと定量化して計算し、わかりやすく「見える化」してくれます。
 しかも各社の内部情報をもちだしたり、預かったりしたものを解読したのではありません。これらの全データはホームページ(HP)や掲示板、あるいはパンフレットです。誰にでも入手でき、公開されたものですし、むしろ皆さんに読んでほしい内容が、こんなにサクサクと分析され、各社の立ち位置まで判別され、各社の方針がたちどころに分析されるようになりました。
 いま私たちはすばらしいITテクノロジーを手に入れました。
 ちなみに私はスマホはもっていません。せいぜいwillcomのPHSを基本使用している時代遅れの人間ですから、どこかのキャリアに肩入れした分析をする気はありません。これはユーザーが真面目に書いた定性情報を適切に統計処理しただけのものです。
 携帯4社はいま必死のようです。私はパソコン派ですから気になりませんが、どうやら世の中は早く安く適切な情報をほしがり、すごい競争社会に突入しようとしているようです。そんなとき、このマーケットボイス分析が役立つと思います。





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